道-Tao-を描く 〜老子を詠む女性画家たちの講読会〜

<一晴画廊 企画展ブログ> 中国古典の名著、老子『道徳経』をテーマに2018年11月3日(文化の日)〜11日11日(日)に京都の一晴画廊にて展覧会を開催します。それぞれの画家が老子を読み解き、絵画へと変換していく思考の過程を一般公開する、新しい試みのブログです。

なぜ老子をテーマに選んだのか。

宮毬紗です。

 

なぜ、老子『道徳経』をテーマに選んだのですかと聞かれました。

それは、中国古典の思想が、私たち日本人の芸術、文化の基礎であるからです。

自らの基礎が何であるかを知り、その上で、いまの私が制作をしていることを、自覚するためでもあります。

私たちは、老子を学ぶことにより、自身の芸術の「根っこ」を学びました。

 

 

そもそも日本人は、中国で生まれた思想を重んじてきた歴史がありました。

私が一生のテーマとしている『源氏物語』の著者・紫式部は、中唐の時代の白楽天に影響を受けています。

 平安時代遣唐使によってもたらされた白楽天の『白氏文集』は、殿上人たちの愛読書となりました。

 紫式部のライバルであった清少納言の有名なエピソード、「香炉峰の雪いかならん」も、白楽天の詩をもとにしています。

 当時の貴族たちは、中国語はできなくても、漢文を日本独自の読み方で消化する教養がありました。

 

その白楽天は、老子『道徳経』を、自身の詩に引用しています。

中国古典を学ぶと、それこそ「道 -Tao- 」のような、広大な思想空間につながります。

果てしなく広がる世界を前に、「日本の芸術」に携わっている前提を生きている私たちが、本当は何者であるのかを、改めて確認する展覧会でもあります。

 

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 宮毬紗《老子Ⅱ》SOLD OUT

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